老後を見据えたインプラント|寝たきりになった場合を考え入れ歯と比較

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老後を見据えたインプラント

噛めるようになったことで、
再び歩けるようになる?

どのような老後を迎えたいのか
「QOD」を考える

どのような老後を迎えたいのか「QOD」を考える

「生活の質」である、「QOL(Quality of life : クオリティ・オブ・ライフ)」を考えることは既に一般的になりつつあります。私たちが歯の治療方針を検討する際には、これに加え、「QOD(Quality of death: クオリティ・オブ・デス)」についても真剣に考えています。日本は65歳以上の人口が全人口の21%を超え、超高齢化社会を迎えました。(7%が「高齢化」、14%が「高齢」、21%が「超高齢」)寝たきりの方の人口も増加傾向にあります。あなたが将来80歳を超えたとき、最期までピンピンとした⽣活を送れるのか、それとも要介護となり、施設や周囲のお世話になって最期を迎えるのか。まずは、どのような老後を迎えたいかを考えてみてください。

歳を重ねる準備、
できていますか?

どのような老後を迎えたいかを考えたとき、最期まで元気に過ごしたいと考えるのが当然だと思います。では、そのような老後を迎えるためには、何が必要になるでしょうか?それは、「噛めること」です。寝たきりの人が噛めるようになったことで、再び歩くことができるようになったケースが実在します。例えば、歯が無い寝たきりの人は、高齢者施設でゼリー状の食事で栄養を摂取することが多いです。この状況では、再びベッドから立ち上がるのは難しいのが実情です。しかし、自分の歯で噛み、食事ができることで、脳の血流が良くなり、平衡感覚を保て、歩けることがあるのです。このようなことから、自分の歯でしっかり噛んでごはんを食べられる以上は、人間は威厳と尊厳を守ることができます。「人間の本当の尊重」と「人間にとって歯とは何か」を考えると、生涯を通じた健康な咀嚼が何よりも大切なのです。
人間は必ず歳を重ねていきます。80歳になったときに健康・ハツラツで自立した生活ができるよう、今からしっかり準備をしていきましょう。

インプラント治療を選択する
2つの理由

  • 1.「残すこと」ではなく、
    「噛めること」にこだわる

    むし歯や歯周病によってほとんどの歯が大きなダメージを受けていると、歯を残す治療に何年もかかり、残った歯も何十年と持たない場合があります。例えばこれが40歳の患者さまであれば、すぐにインプラント治療を行うのではなく、患者さま自身の歯で噛める時間を出来る限り引き延ばすような治療を行うケースが数多くあります。しかし、例えばこれが60歳の患者さまであれば話は違います。60歳から何年もかけて歯を残す治療を行っても、それが駄目になった時に、年齢を考えるとインプラント治療が難しいことがあります。歯を「残すこと」にこだわるあまり、「噛めない」状態が長く続いては元も子もありません。このような理由から、高齢の患者さまに対しては、生涯を通した健全な咀嚼を実現するため、インプラントは早い段階から積極的に検討する選択肢になります。

  • 2.扱いやすさを考える

    扱いやすさを考える

    要介護になると、お口の中の清掃が難しくなったり、唾(つば)の量が少なくなるため、むし歯になるリスクが高まります。しかし、65歳を前にインプラント治療を行えば、その後は歯周病のリスクはあるものの、インプラントにした歯がむし歯になることは絶対にありません。このように、介護の現場まで考えると、インプラントを選択することは大きな恩恵があります。「自分の歯を残したい」という気持ちは痛いほどよく分かりますが、実際の要介護の現場では、インプラントの方が扱いやすい事実もあるのです。

老後を考えたとき、入れ歯と
インプラントでは何が違う?

  • しっかり噛める+味わえる

    しっかり噛める+味わえる

    入れ歯を入れると粘膜が覆われ、間に物が挟まったときに痛みを感じたり、食事の温度や味が伝わりにくくなってしまいます。その点インプラントはしっかり噛めて、食事の温度や味を変えることはありません。

  • 認知症予防に繋がる

    認知症予防に繋がる

    入れ歯と比較したときに大きく優れているのが、しっかり噛めるという点です。しっかり噛めるということは、食事を楽しめるだけではありません。噛むことは脳に刺激を与え、認知症の予防にも繋がるのです。

  • 管理のしやすさ

    管理のしやすさ

    入れ歯の場合、お口の中の清掃に加えて、入れ歯自体の清掃も必要となります。さらに、長年使用していると合わなくなり、度々調整が必要となります。インプラントでは、そのような負担はなく、シンプルな管理で済むため、老後の生活に適していると考えています。

  • 誤嚥性肺炎の予防

    誤嚥性肺炎の予防

    入れ歯を不衛生な状態で使用していると、繁殖した細菌が原因となり、誤嚥性肺炎を引き起こしてしまうことが考えられます。また、部分入れ歯の場合、大きなサイズの入れ歯であっても丸ごと誤嚥してしまう例も報告されています。

寝たきりになったときのことまで考える

冒頭の通り、現在では「Quality of death : クオリティ・オブ・デス」を考えた治療が求められる時代に来ています。それを見据えた目標は、高齢者一人ひとりが、最期を迎えるまでしっかりと噛めて、健康に暮らし、適度な運動も出来て、子供や施設のお世話にならず、いつまでも社会に貢献し、自立した生活を送ることです。これは、国の方針でもあり、医療費の削減にも繋がります。とはいえ高齢になれば、脳梗塞などのリスクが上がることも現実です。大切なことは、元気に老いるための準備だけでなく、もしも寝たきりになってしまった時にはどうするのか、というところまでしっかりと考えて治療することなのです。

■要介護の現場とインプラント

要介護の現場では、インプラントの方が扱いやすいということは事実です。ただ、複雑な構造のインプラントでは、介護者では外すことが難しかったり、磨き方が分からないなどの問題が生じます。そこで当院では、「AGCブリッジ」によるインプラントを提案しています。AGCブリッジは、リムーバーという器具を用いることで比較的簡単に外すことができる半固定式の非常にシンプルなインプラントです。また当院では、1本も歯がない患者さまにインプラント治療を行う場合、少ない本数のインプラントで噛める状態に回復させることも可能です。1本も歯がない場合には、インプラントを埋め込む本数がもっと多いケースをよく目にします。確かに力学的には有利といえますが、大切なことは、本当に必要な本数で治療し日常のケアを行う手間まで考えることです。それゆえ、噛む力や骨の質・量によって異なりますが、当院では上下それぞれ6本をひとつの目安にしています。このように、介護が必要になったときのケアのことまでを考えた治療にも取り組んでいます。