高い費用と時間をかけて行うインプラント治療、失敗したくないと思われるのは当然のことです。インプラント治療を成功させるためには、様々な要素が必要となります。その一つ一つを丁寧に積み重ねることで、インプラント治療を成功へと導きます。具体的にどのようなことが必要なのか、また、どのような失敗が起こり得るのかを説明していきます。
失敗しないためには何が必要?
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1.綿密な事前検査及び治療計画
インプラント治療における「成功」とは、顎の骨にインプランを適切に埋め込み、結合させることでしっかり噛める状態をつくることです。そのためには、事前検査を行い骨の状態を的確に把握した上で、綿密な治療計画を立て、施術することが大切です。
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2.メンテナンス
手術後、インプラントをしっかりと安定させ、長期にわたり快適なインプラント生活を送るためには定期的なメンテナンスが必要不可欠です。患者さま自身によるケアに、歯科衛生士によるケアを加え、二人三脚でお口の健康をサポートしていきます。
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3.衛生管理
インプラント治療のような外科処置では、使用する器具や機材などの衛生管理が不十分な場合、細菌感染を起こしてしまう可能性が高くなります。細菌感染が起こることで、術後の痛みやインプラント治療の失敗に繋がるため、徹底した滅菌や衛生管理のもと外科処置を行っています。
インプラント治療における失敗例
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メンテナンス不足による失敗
治療後のメンテナンスを怠ると、インプラント周囲炎を発症してしまうリスクが高くなります。インプラント周囲炎になると、歯ぐきが炎症を起こして腫れあがり、顎の骨が溶けてインプラントとの結合がゆるんでしまう可能性があります。
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インプラントと骨の結合の失敗
インプラントは埋め込んだ顎の骨としっかり結合させなければ、自分の歯のように快適に使うことができません。なんらかの理由で結合が不十分であった場合、しっかり噛めないのはもちろん、使い続けるうちに抜けてしまう可能性もあるのです。
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事前検査不足による失敗
骨の量が不十分な部分にインプラントを埋め込んだ場合、歯ぐきからインプラントが出てしまうことがあります。この原因としては、事前検査により、顎の骨の状態を詳細に確認しないまま、もしくは事前シミュレーションが不十分なまま手術を実施したことによるものだと考えられます。
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噛み合わせの調整不足による失敗
噛み合わせが悪いままインプラント治療をしても、うまく噛めないという症状が起こることがあります。インプラントに過度の圧力がかかり続けることになり、結合がゆるんだり、人工歯が欠けたり取れたりといった不具合の原因になるのです。また、インプラントだけではなく、ほかの自分の歯にも悪影響を及ぼす場合があります。そのため、術前の噛み合わせ調整は重要です。もちろん、術後の噛み合わせチェックも定期的に行う必要があります。
これらの失敗は、綿密な検査やシミュレーション、丁寧な治療、治療後の継続したメンテナンスにより未然に防ぐことが可能です。当院では、CTによる事前検査をはじめ、患者さまのお口の状態をしっかり把握したうえで、微細な点に至るまで治療計画に反映しています。また、手術はより新しい機器を取り揃えた環境のもと、確かな技術を持った信頼のおける歯科医師が行い、術後のメンテナンスにおいても万全の体制を整えています。